玄米茶

 

日本茶の一種である玄米茶は、番茶と玄米を混ぜ合わせてつくられます。味わいがさっぱりしていて、飲みやすいお茶です。原料となる玄米には生活習慣病の予防や便秘の解消などの効果があるほか、リラックス効果も期待できます。

玄米茶とは

●基本情報
玄米茶は、通常の番茶[※1]などをさらに火であぶり、そこに玄米などの穀物を混ぜてつくられるお茶のことです。
玄米茶の製法は、まず玄米を水に浸してから炒ります。これは、炒る事で玄米の香ばしさを味わう事が出来るようにするためです。そして、炒った玄米に同じ位の量の煎茶[※2]と番茶を加えた物が「玄米茶」と呼ばれています。

●玄米茶のおいしい淹れ方
玄米茶やほうじ茶には、含有成分の濃度が全般的に少ないため、高温でいれても渋みや旨みは強く出ません。高温で香り立ち良くいれましょう。
(1)茶葉を急須に入れます。(5人分で茶葉は15g・大さじ2強です)
(2)お湯を急須に注ぎます。(暑いお湯で香り立ちを際立たせます。)
(3)抽出時間は20秒から30秒です。
(4)最後の一滴まで出します。

●玄米茶に含まれる成分と性質
玄米茶に含まれる玄米は、現代人に不足しがちな成分を数多く含んでいます。
米の精製度が低い玄米は、白米に比べて栄養価が高いといわれており、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富に含まれています。
中でも、玄米にはビタミンB群、ビタミンE、鉄、カルシウムなどが特に多く含まれるといわれています。
また、玄米茶は玄米を使用することによって、番茶や煎茶に含まれているカフェインが少なくなるため、夜寝る前でも安心して飲むことができます。
子どもや年配の方をはじめ、妊娠中の方でも安心して飲むことができます。

[※1:番茶とは、煎茶用の若葉を摘んだあとの、やや堅い葉からつくる緑茶のことです。煎茶よりも品質は劣るといわれています。]
[※2:煎茶とは、緑茶の一種で、茶葉の新芽からつくられる緑茶のことです。摘み取られる季節によって一番茶、二番茶、三番茶に分けられます。]

玄米茶の効果

●生活習慣病を予防・改善する効果
玄米茶の原料となる玄米に含まれているγ(ガンマ)-オリザノールという成分には、肥満や糖尿病を予防する効果があります。
また、コレステロールの吸収を抑える働きがあり、動脈硬化の予防にも効果が期待できます。
さらに、玄米に含まれるGABAには、コレステロールと中性脂肪の増加を抑制する働きがあり、動脈硬化や糖尿病の予防効果があると考えられています。

●老化を防ぐ効果
玄米に含まれるビタミンEは、抗酸化作用[※3]が強いことで知られています。細胞の酸化を防ぐ働きから「若返りのビタミン」と呼ばれており、老化を予防する効果が期待されています。

●リラックス効果
玄米茶に含まれるカフェインには、脳の疲労を回復させる働きがあります。
また、玄米茶に含まれるテアニンには、α波[※4]という脳波を脳内で増加させる働きがあり、リラックス効果があると期待されています。
脳がリラックスすることにより、ストレスや疲れがやわらぎ、集中力を保つことや気持ちを安定させる効果があると考えられています。

[※3:抗酸化作用とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ作用です。]
[※4:α波とは、リラックス時に多く発生する脳波です。]

玄米茶はこんな方におすすめ

○生活習慣病を予防したい方
○いつまでも若々しくいたい方
○便秘でお悩みの方
○心を落ち着かせたい方

参考文献

・五訂増補 日本食品成分表

・本多京子 食の医学館 株式会社小学館

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