ノビレチン

Nobiletin

ノビレチンは、シークワーサーなどの柑橘系の植物に含まれるフラボノイドの一種です。ノビレチンは、血糖値の上昇を抑える効果やメタボリックシンドロームを予防する効果があるため、長寿の秘訣として注目を集めました。他にもアルツハイマー型認知症の予防やアレルギー抑制にも効果が期待されています。

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ノビレチンとは?

●基本情報
ノビレチンとは、柑橘系の植物に含まれるフラボノイドの一種で、柑橘類にはフラバノン、フラボン、フラボノール、アントシアニンの大きく4つのフラボノイド類が含まれます。ノビレチンはフラボノイドの水酸基うち6つがメトキシ基に置換された、ポリメトキシフラボノイドのひとつで、ポリメトキシフラボノイドには抗アレルギー作用や抗がん作用などが報告されています。ノビレチンは柑橘系の植物の中でも特にシークワーサーに豊富に含まれ、シークワーサーに含まれるノビレチンの量は温州みかんかぼす、ポンカンに比べ非常に多いことがわかっています。
また、ノビレチンにはアルツハイマー型認知症の予防や、アレルギー抑制など様々な働きが報告されており、健康食品の原材料としても利用されています。

●歴史
ノビレチンは、柑橘系の果皮に多く含まれているためマーマレードや漢方薬の陳皮や橘皮として古くから食されていたと考えられます。また、長寿の県として注目された沖縄が産地であるシークワーサーに豊富に含まれる、ガンや生活習慣病の予防効果のある成分として、広く知られるようになりました。その後も認知症やアレルギーを抑制する効果があるという研究結果が報告されるなど注目が集まっています。

ノビレチンの効果

●アルツハイマー型認知症を予防する効果
ノビレチンには、アルツハイマー型認知症を予防する効果があります。アルツハイマー型認知症は、認知症の中でも最も多い病気です。認知症の発症は、脳内の神経細胞が急激に減り、脳が委縮してしまうことで、認知障害や知能低下などが起こるといわれています。アルツハイマー型認知症の代表的な特徴としてアミロイド斑があります。アミロイド斑は脳内にアミロイドβ[※1]が過剰に蓄積することで生じます。ノビレチンは、このアミロイドβを減少させるとともにその沈着も減少させます。さらに、ノビレチンには神経細胞の伸展作用に重要な役割を持つシグナル細胞情報伝達分子を活性化させる働きもあることから、アルツハイマー型認知症を予防する効果があるといえます。【2】

●血糖値の上昇を抑える効果
ノビレチンには、血糖値の上昇を抑える効果があります。ノビレチンには脂肪細胞が分泌するアディポネクチン[※2]の分泌を促す働きがあります。アディポネクチンはインスリン感受性[※3]を高めてインスリンの分泌を抑える働きがあるため、糖尿病の予防効果が期待できます。

●メタボリックシンドロームを予防する効果
ノビレチンにはメタボリックシンドロームを予防する効果があります。ノビレチンは、脂肪細胞の分化や脂肪細胞中の脂肪分解を促す働きがあります。また、血糖値の上昇を抑える効果や血圧の上昇を抑える働きもあることからメタボリックシンドロームの予防に効果的だと考えられます。

●アレルギーを抑制する効果
ノビレチンにはアレルギーを抑制する効果があります。アレルギーとは、体の免疫機能のバランスが崩れてしまうことで、体が特定の物質に過剰に反応してしまっている状態をいいます。アルレギー反応は体内のヒスタミン[※4]などの化学物質が放出されることで起こります。ノビレチンは、この化学物質の放出を抑制する働きがあるためアレルギーを抑制する効果があります。

●炎症や痛みを抑制する効果
ノビレチンには、炎症を抑える働きがあります。炎症、特に慢性的な炎症の原因にはメタボリックシンドロームなどの生活習慣病や動脈硬化性の病気などが大きく関わっています。ノビレチンは慢性炎症抑制に関わるたんぱく質の活性化させることで炎症や痛みを抑えてくれます。【1】【3】

●アルツハイマー型認知症を予防する効果
ノビレチンには、アルツハイマー型認知症を予防する効果があります。アルツハイマー型認知症は、認知症の中でも最も多い病気です。認知症の発症は、脳内の神経細胞が急激に減り、脳が委縮してしまうことで、認知障害や知能低下などが起こるといわれています。アルツハイマー型認知症の代表的な特徴としてアミロイド斑があります。アミロイド斑は脳内にアミロイドβ[※1]が過剰に蓄積することで生じます。ノビレチンは、このアミロイドβを減少させるとともにその沈着も減少させます。さらに、ノビレチンには神経細胞の伸展作用に重要な役割を持つシグナル細胞情報伝達分子を活性化させる働きもあることから、アルツハイマー型認知症を予防する効果があるといえます。【2】

●血糖値の上昇を抑える効果
ノビレチンには、血糖値の上昇を抑える効果があります。ノビレチンには脂肪細胞が分泌するアディポネクチン[※2]の分泌を促す働きがあります。アディポネクチンはインスリン感受性[※3]を高めてインスリンの分泌を抑える働きがあるため、糖尿病の予防効果が期待できます。

●メタボリックシンドロームを予防する効果
ノビレチンにはメタボリックシンドロームを予防する効果があります。ノビレチンは、脂肪細胞の分化や脂肪細胞中の脂肪分解を促す働きがあります。また、血糖値の上昇を抑える効果や血圧の上昇を抑える働きもあることからメタボリックシンドロームの予防に効果的だと考えられます。

●アレルギーを抑制する効果
ノビレチンにはアレルギーを抑制する効果があります。アレルギーとは、体の免疫機能のバランスが崩れてしまうことで、体が特定の物質に過剰に反応してしまっている状態をいいます。アルレギー反応は体内のヒスタミン[※4]などの化学物質が放出されることで起こります。ノビレチンは、この化学物質の放出を抑制する働きがあるためアレルギーを抑制する効果があります。

●炎症や痛みを抑制する効果
ノビレチンには、炎症を抑える働きがあります。炎症、特に慢性的な炎症の原因にはメタボリックシンドロームなどの生活習慣病や動脈硬化性の病気などが大きく関わっています。ノビレチンは慢性炎症抑制に関わるたんぱく質の活性化させることで炎症や痛みを抑えてくれます。【1】【3】

[※1:アミロイドβとは、通常は神経の成長と修復を行うたんぱく質ですが、炎症によりアルツハイマーを引き起こす原因物質にもなります。]
[※2:アディポネクチンとは、インスリン感受性の亢進や動脈硬化の抑制、抗炎症などの働きがある脂肪細胞から分泌されるホルモンの一種です。]
[※3:インスリン感受性とは、インスリン作用に体内の組織が抵抗性を現す状態のことです。インスリン感受性が低下すると、インスリン受容体がしっかりと働かないため細胞でのブドウ糖の吸収がうまくいかず、血糖値が低下しないという現象が起こります。]
[※4:ヒスタミンとは、アレルギー反応や炎症の原因となる化合物のことです。体内の細胞で合成され、外部からの刺激により放出されます。これにより、炎症やアレルギーという症状が現れます。]

ノビレチンは食事やサプリメントで摂取できます

ノビレチンを含む食材

○シークワーサー
○ポンカン
○かぼす
○みかん

こんな方におすすめ

○物忘れが多い方
○記憶力が気になる方
○糖尿病を予防したい方
○生活習慣病を予防したい方
○肥満を防ぎたい方
○アレルギー症状を予防したい方
○リウマチを予防・改善させたい方

ノビレチンの研究情報

【1】シスプラチンは抗ガン薬として肝障害を起こすことが知られています。ノビレチンの抗酸化・抗炎症作用が障害についての改善効果があるかを確認したところ、抗酸化作用、抗炎症作用、抗アポトーシス作用により細胞がアポトーシスに向かう際のDNAダメージを減少させることが示されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26002685

【2】アルツハイマーは高齢者の痴呆の特徴です。そのアルツハイマーの原因はアミロイドβの蓄積があります。本研究ではかんきつ類の皮に含まれるノビレチンをマウスに投与することで脳の溶解性アミロイドβの蓄積を減らすことが明らかになりました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25913833

【3】かんきつ類に含まれるノビレチンには抗炎症・抗ガン・抗糖尿病活性があるとされています。本研究ではIBMXやインスリンにより脂肪細胞に分化されることが知られている繊維芽細胞3T3-L1細胞を使い、ノビレチンの細胞の分化に対する効果を確認しました。結果、繊維芽細胞がインスリン、IBMX、デキサメタゾンの混合物の刺激に対して脂肪細胞への分化する事を抑制することが確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22172985

参考文献

・Malik S, Bhatia J, Suchal K, Gamad N, Dinda AK, Gupta YK, Arya DS. (2015) “Nobiletin ameliorates cisplatin-induced acute kidney injury due to its anti-oxidant, anti-inflammatory and anti-apoptotic effects.” Exp Toxicol Pathol. 2015 May 19.

・Nakajima A, Aoyama Y, Shin EJ, Nam Y, Kim HC, Nagai T, Yokosuka A, Mimaki Y, Yokoi T, Ohizumi Y, Yamada K. (2015) “Nobiletin, a citrus flavonoid, improves cognitive impairment and reduces soluble Aβ levels in a triple transgenic mouse model of Alzheimer’s disease (3XTg-AD).” Behav Brain Res. 2015 Aug 1;289:69-77.

・Kanda K, Nishi K, Kadota A, Nishimoto S, Liu MC, Sugahara T. (2012) “Nobiletin suppresses adipocyte differentiation of 3T3-L1 cells by an insulin and IBMX mixture induction.” Biochim Biophys Acta. 2012 Apr;1820(4):461-8.

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