ナノカシスエキス

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ナノ(超微細化)カシスエキスは、アントシアニンが豊富に含まれているカシスエキスをナノ化(超微細化)することによって誕生した成分です。ナノ化(超微細化)により体内吸収量が高められ、より健康効果を実感することができると期待されています。

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ナノ(超微細化)カシスエキスとは

●基本情報
ナノ(超微細化)カシスとは、アントシアニンが豊富に含まれているカシスエキスをナノ化(超微細化)することによって誕生した成分です。従来のカシスエキスよりも体内吸収量を高められているため、すばやく体のすみずみに栄養成分を届けることができます。ナノ化(超微細化)とはある成分をナノレベルまで細かくし、体に吸収しやすくする技術のことです。ナノとは物の大きさの単位のことでギリシャ語で「小人・nanos」が語源です。1ナノメートルは100万分の1ミリメートルでホットコーヒーの湯気レベルといわれており、私たちの目で見ることはできません。

●カシスとは
カシスとは、ユキノシタ科スグリ属の植物で、ベリー類のひとつです。見た目がブルーベリーとよく似ていますが、ブルーベリーはツツジ科であるため、種類の異なる植物です。
カシスの有名な生産地はニュージーランドです。ニュージーランドは寒暖差が激しく、日差しが強い気候が特徴です。その気候がカシスの生育条件に適しているため、栄養成分が多く含まれたカシスの実がなります。

●ナノ(超微細化)カシスの歴史
ナノ(超微細化)カシスの主成分であるカシスは古くからヨーロッパの山奥に生息していたといわれています。
ルネッサンス時代[※1 ]にスイスの植物学者ガスパール・ポアンがカシスの実は食べることができると紹介したことがカシスの食用の始まりとされています。その後カシスは世界に知られて行き、今では日本でもデザートやリキュールとして親しまれています。カシスは栄養価も高い植物です。カシスの栄養効果を最大限に引き出し、すばやく体のすみずみまで行き届かせるために開発されたのがナノ(超微細化)カシスです。

●ナノ(超微細化)カシスの吸収
食事で食べた食べ物は噛むことで細かくなり、その後さまざまな消化酵素によって消化されていきます。
消化された食べ物は、その後腸で吸収されて体全体に届けられていきます。
食べ物は細かくなればなるほど素早く体内に吸収されていきます。
カシスエキスをナノ化したナノ(超微細化)カシスエキスは成分がナノレベルまで細かくなっており、ナノ(超微細化)カシスエキスの体内吸収量は従来のカシスエキスと比較して120%高められています。そのため素早く体内に吸収し、健康効果を実感することができます。

●ナノ(超微細化)カシスエキスに含まれる成分と性質
ナノ(超微細化)カシスエキスにはアントシアニンと呼ばれる青紫色の天然色素を多く含んでいます。
ナノ(超微細化)カシスエキスの主成分であるカシスは、ブルーベリーやビルベリーにはない2種類のアントシアニンを含んでいます。この2種類は、その構造からデルフィニジン-3-ルチノシドと、シアニジン-3-ルチノシドという名前がつけられています。
カシスのアントシアニンの特徴は、摂取してから体内に吸収され、体に作用するまでにかかる時間が非常に短いことです。カシスのアントシアニンは、末梢血管の血流を改善する働きがあり、吸収後は眼球まで届き、その効果を発揮します。

[※1 :ルネッサンス時代とは14世紀~16世紀の、芸術や思想に関する革新運動が起こった時代のことです。]

ナノ(超微細化)カシスの働き

体内吸収量に着目したナノ(超微細化)カシスエキスは、素早く体内に吸収され、健康効果をより早く実感できると期待されています。

●目の視機能を改善する効果
ナノ(超微細化)カシスエキスの成分であるカシスのアントシアニンには目の働きのひとつであるピント調節機能の維持に効果があるといわれています。ピント調節機能は近くのものや遠くのものをくっきり見るときに必要な機能です。カシスのアントシアニンを摂取したグループと摂取していないグループがそれぞれ2時間パソコン作業を行ったときにカシスのアントシアニンを摂取したグループではピント調節機能が維持されたという研究結果も報告されています。
またカシスのアントシアニンには疲れ目の軽減効果もあるといわれています。
疲れ目とは目の周りの筋肉が凝り固まることで疲労が溜まった状態のことをいいます。
カシスのアントシアニンは筋肉の凝りをほぐし、疲れ目を解消する効果があります。
このことから、アントシアニンを豊富に含むナノ(超微細化)カシスエキスには視機能を改善する効果があります。【1】【4】

●目の下のクマを解消する効果
ナノ(超微細化)カシスエキスには目の下のクマを解消する効果があります。
目の下にクマができる原因のひとつに目の周りの血流が悪くなることがあります。
ナノ(超微細化)カシスエキスに含まれるアントシアニンには血流改善効果があるため、目の周りの血流を改善することでクマを改善する効果があります。【10】

●緑内障の進行を抑制する効果
ナノ(超微細化)カシスエキスに緑内障の進行を抑制する効果があります。
緑内障とは何らかの原因によって眼圧[※2]が上昇することで、目の視神経を圧迫し、視神経の働きを衰えさせてしまう病気です。緑内障は進行すると視野が狭くなる、視力が低下するなどの症状があらわれ、失明の恐れもある病気です。
緑内障の進行を抑える手段としては眼圧を低下させることが最も有効だといわれています。
ナノ(超微細化)カシスエキスに含まれるアントシアニンには目の周りの血流を改善することで、眼圧を低下させる働きがあります。【2】

●運動による疲労を改善する効果
ナノ(超微細化)カシスエキスに含まれるカシスの血流を改善する働きは全身の筋肉に働きかけます。カシスには運動による「筋肉疲労の軽減」、「筋肉損傷の軽減」「筋肉の損傷の回復」「運動後の感染症予防」等の効果があることがヒトでの研究で確認されています。【5】

[※2:眼圧とは眼球の大きさ・形を一定に維持するために必要な眼球内の圧力のことです。]

こんな方におすすめ

○ピントが合いにくい方
○集中してものを見る機会が多い方
○目の疲れが気になる方
○目のクマが気になる方

ナノ(超微細化)カシスエキスの研究情報

【1】カエル網膜の光を感じる細胞桿体外節(ROS)に、カシス中の4種のアントシアニンを投与したところ、シアニジン-3-グルコシドとシアニジン-3-ルチノシドはロドプシンの再合成を促進することが確認され、またロドプシン再合成の中間体の生成にはシアニジン-3-ルチノシドが重要な役割を果たすことが確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12769524

【2】開放隅角緑内障患者38名に、カシス抽出物(アントシアニン50mg 相当)を2年間にわたり摂取させたところ、眼圧には直接影響は与えませんでしたが、緑内障による視野欠損を抑制し、また目の周りの血流量も改善したことから、カシスに緑内障予防効果があることが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22377796

【3】カシスのアントシアニンである、シアニジン-3-ルチノシドとデルフィニジン-3-ルチノシドをラット及びヒト8名が摂取すると、ラットでは血中でのアントシアニン濃度は摂取後0.5-2.0時間、ヒトでは血中でのアントシアニン濃度は摂取後1.25-1.75時間に血中濃度が最大となり、カシスのアントシアニンの摂取後の体の中でのめぐりが確認され、摂取後早い時間に血中に移行することが確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11312894

【4】健常成人21名を対象に、カシス抽出物(アントシアニン50mg 相当) を摂取させたところ、暗闇に目がなれる暗順応において調節が認められました。また、長時間のパソコン作業によるピント調節機能の低下が緩和されました。
このことから、カシスのアントシアニンには暗順応の調節機能と長時間のパソコン作業によるピント調節機能維持効果が確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11134978

【5】運動の際にカシスの抽出物を摂取していると、血清中の疲労物質の増加を抑制し、ヒトの白血球の細胞の炎症関連物質であるTNF-α、IL-6、NF-κBの上昇を抑制しました。
このことから、カシスには運動時の疲労物質の蓄積を抑えまた、炎症を抑えることで、スポーツに役立つと考えられています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19403859

【6】カシスのアントシアニンの種類を分析したところ、主要なアントシアニンとして4種類が確認されました。カシスのアントシアニン組成としてシアニジン-3-グルコシド(7.0%)、デルフィニジン-3-グルコシド(15.8%)、シアニジン-3-ルチノシド(37.8%)、デルフィニジン-3-ルチノシド(38.9%)となり、ルチノシドを持つアントシアニンが主であることがわかりました。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jsfa.1511

【7】カシスをウサギやラットに経口投与及び腹腔内投与したのち、目におけるアントシアニンの濃度を調査したところ、ラットでは目全体と目各組織中のアントシアニンは血中のそれよりも高く検出され、ウサギでは房水、角膜、強膜、脈絡膜、毛様体、虹彩および網膜でアントシアニンが確認され、一部水晶体や硝子体で確認されました。
アントシアニンが血液網膜関門や血液房水関門を通過し、目に到達することが確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16635490

【8】カシス果実抽出物(50度のタンクで抽出した上澄み)を用いて、インフルエンザウィルスの阻害作用を確認しました。
インフルエンザウィルスA型では、感染の後、カシス抽出物 10, 100μg/mL の投与で6時間後にはウィルスの成長が阻害されました。
この結果よりカシスにはインフルエンザ予防効果が確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12601672

【9】ヒト肺胞上皮細胞において、カシスのプロアントシアニジンが、炎症関連物質CCL26を活性化し、アトピー性喘息に関連のある白血球細胞、好酸球の活性化を抑制しました。カシスには抗炎症作用や喘息予防効果が確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20229526

【10】健常成人女性33名にカシスのポリフェノールを摂取させたところ、カシス摂取群では摂取15分後から血流量の増加がみられました。
また目のまわりの肌の明るさや赤みを評価するエリスマインデックスが上昇し、くすみを評価するメラニンインデックスが減少したことから、目の周りのクマ改善に役立つ効果が示唆されました。

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参考文献

・Knox YM, Suzutani T, Yosida I, Azuma M. 2003 “Anti-influenza virus activity of crude extract of Ribes nigrum L.” Phytother Res. 2003 Feb;17(2):120-2.

・Hurst SM, McGhie TK, Cooney JM, Jensen DJ, Gould EM, Lyall KA, Hurst RD. 2010 “Blackcurrant proanthocyanidins augment IFN-gamma-induced suppression of IL-4
stimulated CCL26 secretion in alveolar epithelial cells.” Mol Nutr Food Res. 2010 Jul;54 Suppl 2:S159-70.

・松本 均, 伊藤 恭子, 米倉 久美子、市橋 正光 2005 “カシスポリフェノール経口摂取のくまに対する改善効果” 皮膚の科学 2005 vol.4(5):492-497

・Matsumoto H, Nakamura Y, Tachibanaki S, Kawamura S, Hirayama M.  2003 “Stimulatory effect of cyanidin 3-glycosides on the regeneration of rhodopsin.” J Agric Food Chem. 2003 Jun 4;51(12):3560-3.

・Ohguro H, Ohguro I, Katai M, Tanaka S. 2012 “Two-year randomized, placebo-controlled study of black currant anthocyanins on visual field in glaucoma.” Ophthalmologica. 2012;228:26-35.

・Matsumoto H, Inaba H, Kishi M, Tominaga S, Hirayama M, Tsuda T. 2001 “Orally administered delphinidin 3-rutinoside and cyanidin 3-rutinoside are directly absorbed in rats and humans and appear in the blood as the intact forms.” J Agric Food Chem. 2001 Mar;49(3):1546-51.

・Nakaishi H, Matsumoto H, Tominaga S, Hirayama M. 2000 “Effects of black current anthocyanoside intake on dark adaptation and VDT work-induced transient refractive alteration in healthy humans.” Altern Med Rev. 2000 Dec;5(6):553-62.

・Lyall KA, Hurst SM, Cooney J, Jensen D, Lo K, Hurst RD, Stevenson LM. 2009 “Short-term blackcurrant extract consumption modulates exercise-induced oxidative stress and lipopolysaccharide-stimulated inflammatory responses.” Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2009 Jul;297(1):R70-81.

・Marja P Kähkönen, Johanna Heinämäki, Velimatti Ollilainen, Marina Heinonen 2003 “Berry anthocyanins: isolation, identification and antioxidant activities” J  Sci Food Agric 2003 83(14):1403–1411

・Matsumoto H, Nakamura Y, Iida H, Ito K, Ohguro H. 2006 “Comparative assessment of distribution of blackcurrant anthocyanins in rabbit and rat ocular tissues.” Exp Eye Res. 2006 Aug;83(2):348-56.

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